海と山のあいだで深呼吸 ― 伊豆スカイラインでととのう週末ひとり旅

伊豆スカイラインでととのう週末ひとり旅

「わたしに戻る場所」が、道の先にあった

1週間分の仕事が終わって、
なんとなく心と体がバラバラになっているような感覚。
そんなとき私は、バイクのキーを手に取って、南へ向かいます。

目的地は、伊豆スカイライン。
走るのは2回目だけど、不思議と「ただいま」と言いたくなる景色が待っている道。

走りながら、体がゆっくり呼吸を取り戻していくのがわかる。
ツーリングって、わたしにとって“静かに整う旅”なんだとあらためて思います。

伊豆スカイラインがくれる、特別な静けさ

■ 海と山に挟まれたワインディングロード

伊豆スカイラインは、海の青と山の緑が同時に視界に入ってくる、
まさに“整うための道”。

標高が高くなるにつれて空気が澄んで、
ハンドル越しに感じる風の温度が変わってくる。
そういう小さな変化にも気づけるようになってくると、
自然と「今、ここ」にいる感覚が戻ってくるんです。

風が肌をすり抜ける感覚、空の広さ、光のやわらかさ。
五感がいっぺんに目を覚ますような道でした。

■ 途中の寄り道も、ごほうびみたい

熱海峠のパーキングで休憩したり、
亀石峠で空を見上げながらストレッチをしたり。

コンビニもなくて、Wi-Fiもない。
だからこそ、わたしが“わたしだけ”になれる時間がある。

道中の山カフェで飲んだコーヒーが、
都会では味わえないくらいにしみわたりました。
何気ない1杯の時間が、こんなにも「整い」になるなんて思いませんでした。

ツーリングを安心して楽しむために

■ 自分のペースで走る

ひとり旅だと、「休みたい」と思った瞬間に止まれるのがいいところ。
私はこまめに休憩を取りながら、景色のいいところで深呼吸するようにしています。

安全第一で、焦らない。
それだけでツーリングの時間が「冒険」から「リトリート」に変わるんですよね。

■ 持ち物は少なめ、でも丁寧に

最低限の荷物に加えて、私は

  • バーナーとドリップコーヒーセット

  • お気に入りのアロマスプレー

  • 小さなノートとペン

をいつも持っていきます。
自然の中で書く言葉は、少しだけやさしくなれる気がするから。

帰って読み返したときに、「この瞬間の私、整ってたな」って思えるメモが残っていると嬉しいんです。

バイクで向かうリトリートという選択

「癒されに行く」というより、
「わたしに戻る」ために出かけるのが、週末のソロツーリング。

伊豆スカイラインは、
そのままの自分で深呼吸できる、そんな場所です。

また少し疲れたら、
エンジンをかけて南へ。
空と海に会いに行こうと思います。

今のわたしにちょうどいい整え方が、きっとまた見つかるはずだから。