眠る女性

眠る前の、カラダをほどくおやすみ習慣

慌ただしく過ぎ去る一日の終わりに、ふと鏡を見ると、肩が上がり、奥歯を噛み締めている自分に気づくことがあります。ベッドに入っても頭の中では明日の予定が巡り、カラダが緊張したまま眠りについてはいませんか。今のわたしに必要なのは、頑張った自分を優しくほどいてあげる時間です。パジャマに着替えたあとの数分間、布団の上で完結するおやすみ前の習慣で、ココロとカラダを深い休息へと導いていきましょう。

夜のしじまに、自分を解き放つ準備を

夜が深まり、周囲が静かになると、日中には聞こえなかった心のざわめきが大きく感じられることがあります。外の世界に向けていた意識を、ゆっくりと自分の内側へと戻してあげる作業が、おやすみ前の大切な儀式です。まずは部屋の明かりを少し落とし、スマートフォンを遠ざけることから始めましょう。強い光から目を守り、情報の波をシャットアウトするだけで、神経が少しずつ穏やかになっていくのを感じられるはずです。

窓の外を流れる夜風や、時計の刻む音に耳を澄ませながら、今の自分がどれだけ緊張しているかをただ眺めてみます。指先の力、眉間のしわ、お腹の硬さ。それらに気づくだけでも、体は自然と緩み始めます。何かを成し遂げるための時間ではなく、ただ自分を解放してあげるための贅沢なひとときを自分自身に許してあげましょう。ここからは、誰のためでもない、わたしのための静かな時間が始まります。

布団の上で、ゆっくりとカラダをゆるめる

ベッドの上に腰を下ろしたら、まずは大きな深呼吸を一度してみましょう。肺の隅々まで新鮮な空気を送り込み、ため息と一緒に一日の疲れを吐き出します。そのまま仰向けになり、両膝を胸の前で優しく抱え込んでみてください。左右に小さくゴロゴロと揺れるだけで、凝り固まった腰の緊張が少しずつ解けていきます。背骨の一つひとつが布団に沈み込んでいくような感覚を味わい、重力に身を預けてみることがポイントです。

次に、両手両足を天井に向かって真っ直ぐに上げ、力を抜いてブラブラと小刻みに揺らしてみましょう。手足の先に溜まっていた滞りが流れていき、手足がじわじわと温かくなってくるのを感じるはずです。動きを止めて手足をそっと下ろした瞬間、心地よい脱力感が全身を包み込みます。特別なポーズをとる必要はありません。今の自分のカラダが「心地よい」と感じる動きに身を任せ、優しく丁寧に解きほぐしていくことが、何よりのセルフケアになります。

呼吸の波に身をまかせ、深い眠りへ

カラダの強張りが取れてきたら、最後は静かな呼吸の波に漂う時間です。両手をお腹の上に軽く添えて、鼻から吸った空気がお腹を膨らませ、吐く息と共に沈んでいく様子を静かに観察します。呼吸をコントロールしようとするのではなく、自然に湧き起こるリズムをただ追いかけてみてください。吐く息を少しだけ長く、細くしていくと、副交感神経が優位になり、自然とまぶたが重くなってくるのを感じられるでしょう。

今日あった出来事や、明日への不安が頭をよぎっても、それを否定する必要はありません。「あぁ、そんなふうに思っているんだな」と受け流し、再び呼吸の感覚へと意識を戻します。温かい布団の感触、心地よい枕の柔らかさ、そして穏やかな自分の呼吸。それらに包まれながら、意識が遠のいていく感覚を楽しみます。今日を精一杯生きた自分を愛おしく思いながら、深い眠りの海へと沈んでいきましょう。明日の朝、目覚めたときには、きっと新しく整ったわたしに出会えるはずです。