温泉に入るためじゃなく、呼吸を取り戻すために来た
仕事に集中していると、つい自分の呼吸が浅くなっているのに気づかなくて、
気づいたときには、なんだか“わたしがいない”みたいな感覚になる。
そんな時にふと思い立って向かったのが、伊豆の浮山温泉郷。
温泉といえば「癒し」ってイメージはあったけど、
今回の目的は、“マインドフルネスで自分に還る時間”を持つことでした。
わたしが泊まった場所:「伊豆高原リトリートひととき」
今回訪れたのは、浮山温泉にある「伊豆高原リトリートひととき」。
名前のとおり、“ひととき”という時間の豊かさを大切にしている宿。
森の中に佇む小さな施設で、
客室はすべて離れになっていて、他の音が聞こえないほど静か。
大きな窓の向こうには、緑の中に湯気が立ちのぼっていて、
そこにいるだけで、もう心がやわらいでいくのを感じました。
■ わたしのリトリートスケジュール
1日目
- 朝バイクで出発、海沿いを通って伊豆へ
- チェックイン後は、部屋で一息。窓の外を眺めて数分の瞑想
- 敷地内の湯処で静かに半身浴
- ロビーでハーブティーと共にジャーナリング
- 夜は部屋の灯りを落として、ひとり呼吸を整える時間
2日目
- 朝のヨガタイム(自由参加)で軽く身体を目覚めさせる
- テラスで朝の光を浴びながら、何も考えず座ってみる
- ゆっくりと朝食。野菜と発酵のやさしい味
- 帰りは温泉街をぶらり。日常に戻る準備をしながら都内へ
マインドフルネスと温泉、相性よすぎた
静かなお湯の中で、
「いま、呼吸してる」ってことを、こんなにも感じられるなんて。
温泉のやわらかい温度、
自分の心音、息のリズム、
湯気越しにゆれる木々のシルエット。
五感がすべて“いまここ”に集中している状態は、
まさにマインドフルネスそのもの。
■ 無言で、無音で、自分に戻る
誰とも話さず、BGMも流さず、
ただ自然とお湯の音だけがある空間で過ごすと、
「自分に触れてあげてるなぁ」って感覚が自然と出てくる。
バイク×温泉リトリートという最強コンボ
海沿いのルート135号をバイクで走ると、
左手に広がる相模湾と潮の匂いが、すでに旅の一部。
帰り道、湯冷めしないように体にタオルを巻いて風を受けると、
「この余韻ごと、わたしのセルフケアだな」と思えた。
お湯と静けさと、やわらかい自分
伊豆の浮山温泉で過ごした時間は、
癒しのための“サービス”ではなくて、
「わたしに還る」ための“余白”でした。
お湯に溶けるように心がゆるんで、
気づけばいつの間にか、整っていた。
整えようとしなくても整うって、
こんなふうにできるんだなって、
わたし、ここで学びました。